私は新入社員時代、腐っていた

ご就職、おめでとうございます

お疲れ様です、pontaです。

新社会人の皆さま、ご就職おめでとうございます。

月並みな言い方ですが、期待と不安に胸をふくらませているころかと思います。体にはくれぐれも気をつけて、4月、5月を健康に乗り切ってください。

「5月病」とはよくいったもので、入社したての4月はアドレナリンが出ているせいか、体調を崩さないものです。いろいろ慣れてきた5月こそ危ないので気をつけて。

わたしが新入社員だったころ

私が就職したのはもう20年近く前になりますか。

なんとなく「文章に携わる仕事がしたい」という思いがあって、大学の就職課に貼りだしてあった求人票で目についた出版社をなんとなく受けて、そのまま入社をさせてもらいました。

自分に自信があればもっとたくさん入社試験を受けたと思うのですが、自分を誰かに試されるのが嫌で嫌で。

ましてや、試験に落とされるのも嫌で、逃げるような適当さで人生を決めた覚えがあります。

なぜ自分に自信がなかったかというと、成功体験や失敗体験が少なかったからだと思います。

ゲームをするか、本を読むかするだけで、とにかく無為な4年間でしたね。

いっぽう、勉強をしっかりやっていた親友は公務員試験に見事合格。あるいは一流新聞社、一流企業へとしっかり就職先を決めていきました。

私は彼らを見ていただけに、自分は怠惰な人間だと思い込まざるを得ませんでした。

自分には何もないという劣等感は深く。いっぽうでゼミの教授に「君は文章の才能がある」と褒められたこともあり。っていうか大学での成功体験はそれくらいだよ。

ですがそれがかえって変なプライドになって、就職活動に思い切りパワーを使うことができませんでした。いっそそれがなければ、自分は凡人だと割り切って公務員になっていたかもしれませんね。

小さな出版社に入ったあとも「自分には何かがある」と、根拠のない自信は持ち続けていたものの、そこで、上司にミスをたくさん指摘されて、「やっぱり自分には何もないなあ」と思い知りました。

今から考えると思いあがった考えですけど、小さな出版社の冴えない上司にさえ、叱られる自分というものが本当になんていうか、ださいなあと思いました。

おまけに、編集希望だったにもかかわらず、営業部門にまわされたりもしました。

大学時代の同級生が、記者として首相とか大臣とかそういった場所で仕事をするいっぽう、自分は田舎で車を脱輪させ、泥だらけで泣きそうな思いになっていたのをおぼえています。

腐りきっていたけど、一念発起

ただある時、営業をさぼって車でゲームをやっていたとき、これはいかんと。自分が腐っていってしまうと。

ものすごい危機感に襲われて、お客さんを丁寧にリストアップしたり、商品知識を片っ端から勉強したりするようになりました。

そうなるとやっぱり結果が出てくるわけですよ。そして褒められる。褒められると、仕事が楽しくなってくる。

しょっぱい会社のしょっぱい賞賛かもしれないけれど、それがないより、ずっといい。

自分で自分を褒めながら飲む酒は最高だと知りました。

そういう酒を、新社会人のみなさんも早く飲めることを祈ります。私は入社からずいぶん時間がかかりました。

そうやって少し心を入れ替えたおかげで、後年、別の会社にうつった当時の上司からスカウトが来て転職もでき、ずいぶん給料も上がりました。

縁というのは不思議なものです。

工夫を積み重ねて、楽しんで。自分だからできた結果を小さくても増やしていってください

もしみなさんのいまいる場所が、希望の会社じゃなくても、希望の部署ではなくても。希望の学校でなくても。自分なりに頭を使って手を動かせば「自分だからできたんだ」と胸を張ることができるはず。

華やかな会社でつまらない仕事をさせられることもあるし、地味な職場で会心の仕事ができることもある。どんな仕事も前向きに、楽しんで。

ブラック企業ならやめるべきですけど、そうでないのであれば、まずは工夫を楽しんで。

やっぱり、そうやって自分なりの工夫を仕事で積み重ねていくことで、なにがしかのキャリアというのはできていくんだと思います。

以上、よろしくお願いします。