三國志Ⅴ – スマホゲームレビュー:20年ぶりにやってみたら面白かった!  

三國志Ⅴ – スマホゲームレビュー

三國志Ⅴを買ってみた

お疲れ様です、pontaです。

先日クラクラを起動したところ、「兵舎1エメブースト」と「クランゲーム」のダブりで、敵が出なくて、困りました。

クラクラを知らない人に説明すると、盆と正月と嵐のコンサートがその日に重なったような状況で、飛行機が飛ばねえよ的な。

略奪すべき敵が払底しちゃって、なにもできねぇよ的な。

俺はほんと、マルチで敵が出ないのがダメで、テンションもダダ下がりですよ。

クラロワはクラロワで、連敗連敗で、沼るし。

そこで仕方なく、前から気になっていたコーエーテクモの「三国志5」をインストールしたところ、割と佳作で面白かったです。

ゆうてこの「三国志5」は高校生のころだったか、スーパーファミコン版をよくやってました。だから、初体験ではない。

初体験ではないものの細部は忘れていて、やられては学び、やられては学びの繰り返しで、なんとなく思い出した。そんな状況です。

昔はやり込んだ私でも結構負ける。「三国志5」はそんな難易度の、歯ごたえがあるゲームです。

まずは小国で引きこもりプレイをしようとするも…

三国志ってみなさん、知ってますか。西暦200年前後、今から1800年も前の中国のお話です。
その名の通り、英雄たちが3つの国に分かれて戦う戦記物なんですが、とはいえ国が3つに分かれてからの後ろの時代はゲームとしてあんまりおもしろくないんですよね。

曹操という英雄の国がめちゃくちゃ強くて、私がひいきする劉備は弱い。そして3国とも将軍が多くて、国土が広くて管理が面倒。

ゲームとしてはその曹操がまだ弱い、小国がたくさん並び立つシナリオの方がバランス良いです。

そんなわけで私が最初に選んだシナリオは「洛陽炎上」。189年12月です。
選んだ主君は「劉焉」。首都の洛陽から南に遠く離れた田舎国家です。

山の奥地で引きこもりプレイ。しっかり内政、豊かな国土を目指します。

いずれ見返す都会もん、といった気持ちでやってたんですが、荊州(中都会)にて力を蓄えた劉表軍にあっという間に攻め潰されました。

田舎はねぇ、人材がいないんですよ。人材が出てこないから、兵士を預ける軍団が作れない。軍団が作れないから兵力差で負ける。

兵士はいくらでも作れるんですがねぇ。国家存亡のとき、兵士がいるのに負けるってどういうことだよ。8000人までしか率いれないとかわがままいってんじゃねーよ。

ひとりで100万人を率いればいいじゃねーか。

しかし「三国志5」の将軍は慎み深く、国が滅びようがかたくなに上限以上の兵士は持ちません。なんだこのやろう。

このゲームの将軍にはそれぞれ「勇名」というものがあり、勇名が高いと高い地位に就くことができ、率いれる兵士の数も増えます。

これ、おかしいですよね。先述のとおり、リアルを追求するなら将軍一人で100万人、率いればいい。

でもこれが「三国志5」のいいところで、「史実性(歴史を再現すること)」と「ゲーム性(プレイしていて楽しいか)」がぶつかったとき、「ゲーム性」を取ってるんですよね。

この「勇名」システムはその最たるもので。

たとえいい武将が味方になって武力が高くても、「勇名」が低いと将軍位につけることができないから、兵士を率いれず、最初は弱い。

だから逆に、お気に入りの武将の「勇名」を上げる(出世させてあげる)楽しみができる。すごくゲーム的ですが、これはいいシステムです。

また、君主(プレイヤー)には「名声」なる数値があって、いい行いをすると高まっていきます。これが高いと、「命令書」が増えて、一か月に指示できるコマンドの回数が増えます。

別にプレイヤーの名声が高かろうが低かろうが、行動力は変わってこないと思うんですが。ただゲームとしてこれは成功しています。

戦争の「陣形」も同じですね。細かい説明ははぶきますが、非常にパズル的ながら、これのおかげで戦闘時にいい意味でやることが増えました。

三国志5は歴史シミュレーションとしては弱いですが、ゲームとしてうまく作られてるなあという印象が強いです。

今度は強い国でやってみた

だいたいシステムを思い出したところで、人材がたくさんいるところでプレイしようってことで、三国志の主人公の一人「曹操」を選びました。

戦国時代でいえば織田信長。拠点の許昌は大都会です。

こいつはすごいぞ。最初から軍師あり、猛将あり、血族は優秀で、兵士を率いる武将もたくさん。

雑に周りをせめても勝てる。楽しい。俺TUEEEE。ほくほくです。

その流れで隣の弱小国、「劉表」を攻めてみたところ、劉表は自分の領土中から5万、同盟国の劉璋から5万の兵をかきあつめやがりくさった。

というわけで、数で勝っていたはずのわが軍はいつの間にか劣勢となり、あっという間に蹴散らされてしまいました。

そう、このゲームのいいところは、「その国を守る兵士が少なくても、隣の隣の国から兵士を借りてこれる」援軍システムなんですよね。

このシステムのおかげで、弱小国相手といえど雑に攻めれば周辺から大軍を集められ反撃される、痛い目を見る。そういう緊張感があります。

まあ、要はよくできてるってことです。

戦争シーンで、味方の部隊をチマチマ操作するのが本当に面倒で、それは委任したいなあと思ったんですが、そこだけかな。

それ以外は、歴史の再現性は捨てて、ゲームとしての面白さに振り切ってるので、良いぞ、良いぞ。

歴史ゲームのつくりかた

そもそも歴史ゲームって、究極に再現しちゃうと「信長や曹操のような英雄しかクリアできないムリゲー」になっちゃうんですよね。(っていうか現実には信長や曹操もクリアできなかったし)

あるいは、「誰がどうやっても信長や曹操ばかりが大国化する(展開が同じ)」というなんの面白味もないゲームになってしまいます。

その点、「三国志5」は、ゲームバランスに特化していて、いい感じです。

三国志シリーズ最高傑作の名にふさわしいです。

この後のコーエーは妙に歴史再現性にこだわったりして、迷走するわけですが…。

この「三国志5」は1900円と、なかなかのお値段です。面白いとはいえ古いゲームで、万人に薦めるには面倒だったり、不親切だったりする部分も多いです。

ただ三国志という時代が好きで、多少の面倒さも味として許容できるオールドゲーマーであれば、買いです。

まあ面倒とはいってもスマホ用に簡便になっている部分もあり、オートセーブ機能もありで、昔を思えば天国です。

ちょっと歯切れは悪いですが。まあ、そんな感じのゲームってことで。

以上、よろしくお願いします。