【クラクラ】ウェルプレイドリーグを板橋で観戦して、伸ばすための方策について思いをめぐらせてみた

ウェルプレイドリーグを見てきたよ

お疲れ様です、pontaです。

先日、ウェルプレイドリーグを見てまいりました。板橋の映画館に。

わが「群馬帝国遠征軍」が準優勝。「はぐれメタルの城」が優勝。おめでとうございます。


次のシーズンこそ勝つぞといったところです。

映画館の雰囲気も温かく、映像も洗練されていて、素晴らしいなと思いました。

ただいっぽうで、ウェルプレイドリーグ@クラクラの視聴数(同時接続数)が伸び悩んでいます。

私が見たとき600くらいだったかな。

同じウェルプレイドリーグでも、コンパスの方が良かったりしておいどうなってるんだ。

ディレクターのkabayaパイセンも呼びかけております。

どうなんですかね。

この辺を深く考察し始めると、病んでもくるし、クラクラの悪口になってくるのでアレなんですけど。

クラクラのコアユーザーでありつつ、クラロワ番組のプロデューサーもやっているのでその視点から書いてみます。

前提として、ウェルプレイドリーグはやるべきことをすべてちゃんとやっていると思う

うーん。これがもしウェルプレイドリーグが欠点だらけで改善の余地の多い番組だったら楽なんです。

ブログでkabayaパイセンの悪口を言いまくって「直してください、以上、よろしくお願いします」で気持ちよく解決なんですが、ほんとうに頑張ってるんですよね。みなさん。

内容も洗練されていて、進行もよどみなく、画面内の情報も行き届いている。

シーズン1から比べれても、雲泥の差です。いま弊社がクラクラの番組を担当しても、同じ予算であれだけのものを作ることは難しい。

もちろんまだまだ改善すべきところはあるにせよ、重箱の隅をほじくって直すような微調整にとどまるでしょう。

そしてそれだけに、難しいなと感じました。改善の余地というか、フロンティアが見つからないので。

過去の数字の比較

ちなみに、過去のクラクラと、直近のクラコロの同接はこちら。

2015 TGS        3,000
2017 VERSUS       9,500
2017 クラクラ世界戦   2,000
2018 WPL シーズン1  1,500
2019 クラクラ世界大会予選 900
2019 WPL シーズン3   600

2019 クラコロ      9,500      
2019 クラロワリーグ 23,000

ごめんなさい、いずれも目視なので1.2倍くらいの誤差はあると思うんですが、だいたいの数字はこんな感じだと思います。

ちなみに、TGSとクラコロ、今年のCRLをのぞけばいずれもウェルプレイドさんが関わっております。

同じゲーム、同じ会社でも、けっこう差があるねといったところです。

問題は、どこなのか

そもそも、視聴が伸び悩む番組の場合、下記の4つのうちどこかに問題があります。

(1)「母数」=そもそもそのゲームをやっている人数が少ない

(2)「認知」=その番組をやっていることを知らない

(3)「興味」=番組の存在を知っていても見たくなる内容ではない

(4)「内容」=見始めても、最後まで見たくないため離脱してしまう

どうなんですかね。どこを解決すればいいんですかね。コアファンの中では「認知」が一番多かったようです。

いろんな意見と、自分なりの意見の一問一答。

Q.「テレビCMをやってはどうか」

A.「開始後7年経ち、すでに知名度のあるゲームで、いまさら何億円使っても費用対効果は望めないのでは。そして大型アプデのたびにApp Storeに広告が出ている」

Q.「ゲーム内通知を頻繁にしてはどうか」

A.「今より貧弱な通知機能しかなかったころの方がクラクラの生放送番組の同接は高かった。また、ゲーム内通知は多ければ多いほどライトプレイヤーのヘイトを招く。たとえばゲームを起動したとたん画面いっぱいの通知がくるような和ゲームがいやでクラクラが好きな人も多いはず。本末転倒では」

Q.「エメ配布などを行ってはどうか」

A.「エメラルドにつられて見る、というのは一定の効果があるとは思う。ただそれは視聴数をお金で買っているに過ぎない。興味が持続しなければ見続けない。ちなみにウェルプレイドリーグではシーズン2にエメ配布キャンペーンをやっている」

Q.「ライトユーザーが参加して楽しむ仕組みを作るべき」

A.「見て楽しむのと、参加して楽しむ仕組みはまた別ではないか。まずもって『見たいコンテンツは何か』を突き詰めるべき。ただ参加型のイベントはコアファンの満足度を高める効果はあると思う。そしてウェルプレイドリーグでは現在、それがPVであり予選として整っている。これ以上のサービスはリソース配分の問題となる」
 

Q.「見たくなるようなスターがいれば見る」

A.「たしかに人は、人に興味があって見る。クラコロでもゲストによって同接数は大きく変わってくる。そのためにウェルプレイドさんは動画やジャーナルでクラクラプレイヤーを特集して人にフューチャーしている」

Q.「ウェルプレイドリーグの熱量はすごいから数字にこだわらなくてもいいんではないか」

A.「熱量は非常に大事だが、数字がないと継続できないとのこと」

Q.「もっと無名クランにスポットを当てたほうが数字は伸びる」

A.「現状、はぐれやクラチャンなどの有名クランのほうが視聴数が高いという結果が出てしまっている」

Q.「もっといろんなところでパブリックビューイングを開くべきでは?」

A.「PVを開催したら同接数が伸びるわけではなく、同接数を伸びてからPVを開催のほうが本筋では(PVは人が集まらないと赤字になるので)」

どこかにいて僕らを救ってくれるライトユーザーという幻想

どうなんですかね。「ライト層にリーチすれば…リーチさえすれば同接は伸びる」というのはわりと最近、懐疑的です。私も昔そういう考えだったのでよくわかるんですが。

『見てないけれど、リーグを一度でも見たら絶対好きになるはず』を前提にやらないほうがいいんじゃないか的な。

もちろんちゃんとした宣伝は大事ですけれども。ただウェルプレイドリーグやクラコロのような定期的なコンテンツの場合、知名度はもうすでにあるんじゃないかなと。

悲しいお知らせがあって、やってることは知ってるけれども、見ていないという層がそもそも多いんじゃないかなという

弊社でも「クラコロ」をやっていて、スターがゲストに来てくれると、宣伝が薄くてもどこからともなくたくさんの人が現れて見てくれるんですよね。

つまりプレイヤーって、コアもアマもわりと目が肥えていて地獄耳で、「面白そうなら見る」んですよね。数字は正直。

だから、いるかどうかわからないライト層に、当たるかどうかわからない広告費をかけるよりも、しっかり、番組の本質的な面白さを極めるのが先なんじゃないかな的な。

そこで問題になるのは「クラクラの本質的な面白さ」ですよね。

なんだろうなあ。うーん。

ただここで「自分のクランの出ている試合しかみんな興味がないよ」とシニカルに鼻で笑うのもまた言い過ぎで、クラロワだったりプロ野球の場合、自分とまったく無関係の人たちの超絶プレイを見て楽しむ習慣はできてますからね。

どうなのかな。

難しいなあ。

「クラクラの本質的な面白さってなんだろう」というのを2015年から2017年にかけて考えて考えて考え尽くして、「因縁の対決を観たい(VERSUS)」と「日本オールスターと世界の戦いを観たい(世界戦)」というのに関わらせててもらったんですが、この時点で私は見たいものがなくなったんですよね。

もちろんクラクラは当時よりも今の方が楽しくやっていて、すごくプレイ環境はいいなと思っているんですが。

ただ、見世物としてのクラクラのアイディアが払底しちゃったんですよね。

こっから先は、誰か新しい人の出番です。

ウェルプレイドリーグを愛しつつも、盲目的ではなく、面白さの本質を直視するプランナーよ、出でよといったところであります。

何をしてもらうか、ではなく何ができるかを考えてみよう

最後にウェルプレイドリーグのいいところを言うと、コアファンたちはみんな「俺たちの番組」という意識を持っていて、ボランティアをしながら大切に思い、そして本心から我がことだと思っている。

それは「VERSUS」のときにはなかったことです。

この熱量がWPLの財産です。

だから、「うちのクラメンはみんなWPLの存在を知らないから宣伝を厚く」とか「CMを打つべき」とか、「自分たちが参加できる面白い企画をして」という、「ウェルプレイドが自分たちに何をしてくれるか」よりも。

地道に、友達を映画館に連れていくとか、クラメンに番組を宣伝するとか、「ウェルプレイドのために自分たちが何ができるか」のほうを問われているフェーズなんじゃないかなとは思います。

熱意ある口コミに勝る広告は、ないので。

だって、1人が2人を連れてきたら視聴数は3倍になるじゃないすか。

そこで視聴者が「いや、WPLのためにそこまでする熱量はないよ…」というなら、それはもうコアファンの熱量さえ疑わしいということになるんじゃないですかね。

なお「内輪」論争については、こちら。

以上、よろしくお願いします。