「自分には何もない」と不安な人へ。君は結構いろいろ持っている ―プロゲーマーのセカンドキャリア問題に絡めて

同僚のネカマおじさんは声優としてプロなのである

お疲れ様です、pontaです。

同僚の「ネカマおじさん」が今しがた、ナレーションの仕事で中抜けしました。

弊社ではこうした兼業というか「プロであること」は賞賛されます。

この会社でしか生きられないという人材よりむしろ、よそでも食っていけるくらいのスキルを身に着けている人のほうがいい、ということなんだと思います。

私の前の会社も同じことを偉い人は言っていましたが、それでもやはり「副業禁止」でありました。

会社に忠誠心を試されるシーンも多く、副業なんぞしようものならそれを真っ先に疑われる風土でした。

それを「古い考え方だ」と切り捨てるのは簡単ですが、経営者の立場に立てば理解できます。
「前がだめ」なのではなく「いまが開明的」と捉えるべきでしょう。

スキルをかけ合わせて、レア度を高めるのがやっぱり王道だよね

さて、ネカマおじさんはナレーターとしてはプロであり、「本読みなら負けないぞ」という自負があります。
私もまた、ライターとしての自負があります。

ただ、それは一般と比べた場合の話であり、世の中には上には上がおりますし、声も文も好みがあります。

上は果てしない。

いまの日本でそれらの分野のトップオブトップが誰かはわかりませんが、そこにたどり着くには、我ら2人、生涯かけての修行が必要でしょう。
それですら、たどり着けるかどうかは、わからない。

では彼らに勝つ方法はないのか?と考えたとき、実はけっこうたくさんあるんですよね。

手垢のついた手法ですが、「スキルのかけ合わせ」ってやつです。

例えばですが、ネカマおじさんがいま「ナレータースキル:95」を持っていた場合、残りの「5」を加算するのはとっても大変です。

初心者が中級者になるのは簡単ですが、プロがさらに上達するには血のにじむような努力が必要なので。

ですが、もしおじさんが「編集スキル」や「YouTubeに対する理解」を60ポイントずつ持っていたらどうでしょうか。

「YouTubeに詳しい声優」として、特定の現場ではレジェンド声優でさえしのぐニーズやレアリティを獲得することができます。

ゲームのキャラでいえば、「HPがバカ高いだけのユニット」より「HPが高く、攻撃力も高い。簡単な回復呪文も使える」のほうが使い勝手がいいみたいな理屈ですね。

もちろん、HPに特化したユニットもまた魅力的ではあるのですが。

ただ2キャラ間にそこまでHPに差がない場合、いろいろできる後者の方がニーズはあるかと思います。

現にわいだって、「文章がうまくて英語ができてゲームが天才的にうまくて独身のため時間が無限にある」とかそんな人材にライターとして勝てる気せえへんもん。

自分をレアリティの高いユニットにする。これがいわゆる「キャリア形成」ってやつかと思います。

のんびりしていて「キャリア形成」とかダルい人へ

ゆうて私はのんびりしているので、ついつい「キャリア形成」を怠りがちな意識低めの人間です。

なので、定期的に「自分のできること、やってきたことを棚卸し」します。

そうすると案外、いろんなことをやったなあ(やらされたなあ)ということに気づきます。

みなさんもぜひ、面倒がらないで自分の棚卸をやってみるといいと思います。たくさんの経験、いいところが見つかると思いますよ。大丈夫大丈夫。たいていのひとは「盛って」ますから。

っていうか「盛って他人の興味を引く履歴書にする」も含めてのビジネススキルだと思います。

え、マジで書くことがない?「勉強しなきゃ」?

いやまあ、勉強できる人は偉いです。コツコツ英語を勉強できる人とか、マジで尊敬します。

でも私はいわゆる「勉強」ができない人間なので「そういう場に身を置いて」無理くりキャリアにします。

給料をもらって勉強をする的な。実務となればまあ、毎日凄い時間をそのスキルの獲得にかけられるので、怠惰な人でも力が付きます。

努力はするな、習慣にせよ、ってうちの社長も言ってたよ。

オススメ!

あとよくTwitterでイケハヤ的な人たちが「Twitterでフォロワー稼いでインフルエンサーになろう!」とか言ってますけど、順番違いますよね。

実務経験を重ねて、それをかけ合わせて自分のレアリティ作るのが先。そのあとにSNSなどでアウトプットしていって、気が付いたらインフルエンサーになってた、的なものが正道だと思うんですよねえ。

みなさんもぜひ。「書き出す」ことと「その場に身を置く」ことはいいっすよ。

esprots選手のセカンドキャリア問題について

esportsのプロ選手とかもそうですね…。

よく引退後のセカンドキャリアについて話題になりますが、現役時代からこの「レアリティ」を意識するかしないかでえらい差になると思います。

RUSH Gamingさんとか見てるとそれが顕著ですね。社長さんがいけてるんでしょう。

選手としてのスキルはみんなあるとして、ほかに「配信者としてのスキル×英語×プレゼンスキル×コネクション」とかを2つくらい、引退までに身につけておけば、もうたいていのサラリーマンよりレアリティの高い、デキる人の誕生ですよ。

プロゲーマーの人は押しなべて「勝つこと」と「効率のいい手段」が好きですが、なんていうか、自分をキャラに見立てて、レア度を高めるような生き方をすれば将来絶対くいっぱぐれないだろうなあと思っています。

万が一、そんな人がくいっぱぐれる世の中が来たとしたら、先にくいっぱぐれるのはたぶん俺のほうやな!

くわばらくわばら。

最強のビジネススキルとは

ゆうて私も別に英語とか苦手なんでご安心を。読者の方にプレッシャーをかけるのは本意ではない。

劣等感にさいなまれたあなたに聞きたいんですが、あなたは「素直さ」はありますでしょうか。

素直にありがとうといい、素直にごめんなさいが言えて、いつもゴキゲン。
マウンティングをとらず、他人に居心地の良さを与える人柄はお持ちでしょうか。

いろんなデキる人に聞きましたが、この「素直さ」は最強だって聞きましたよ奥さん。

わいもせめてこれだけは確保できるよう、日々、つとめたいと思います。

以上、よろしくお願いします。