前澤社長の金配り。名誉と権力に群がらないというやせ我慢をした側から、「美学」について考えてみる
目次
前澤社長の100万円配布ツイートは、基本的に素晴らしいことである
お疲れ様です、pontaです。
前澤社長の100万円配布、話題になりましたね。
私の周りも大騒ぎ。RT、RT、RTの嵐です。RTするだけで100万円ですから、しない方がおかしい。
マーケッターやインフルエンサーの方々も高評価。いかに話題にさせるか、常日頃頭をひねっている人たちからしてみれば、これほどの話題を作った前澤社長の凄さはより感じるものなのでしょう。
わたしだって、前澤社長はめちゃくちゃ頭がいい方だなと感心しきりですよ。
だって1億円を予算にして広告代理店発で施策をうつより、よほど話題になったわけですから。それはもう凄いなと手放しで脱帽です。
強い違和感
ただ一方で、ものすごい違和感もあるんですよね。その違和感が私をしてRTさせなかった理由です。
その違和感をエントリーに書こうとしたところ、素晴らしいブログを見てしまったので紹介にとどめます。もうこれでいいんじゃないかな。
「抽選」という言葉で釣っておいて、実は前澤社長のお眼鏡にかなった人にだけお金を配布しているという仕組みですよね。
彼のお金だからどう使おうとそれはそれで別にいいんですが、配布先に彼の意志が入ることで彼に一種の権力が生まれるわけですよ。彼のお眼鏡にかなうツイートをしよう、彼に気に入られようという気持ちが今後、RT側に生まれる。
前澤社長はすかさず次回の配布をにおわせてましたが、それって、明らかに影響力の維持のためですよね。
繰り返しますが、彼のお金、みんなのTwitter。誰がなにをするのも勝手です。
お金を汚いとかは一ミリも思ってません。
ただ本質的な問題として、お金で権力や影響力を買うことは醜悪であり、それに群がることもまたその権力者の影響下に置かれることだ、というのは前澤社長の頭のよさとは別に、抑えておいた方がいいと思います。
私の友人のやる夫はこのキャンペーンツイートを迷わずRTしました。
つまり、100万円を得る資格は彼にはあり、私にはなかったことになります。
そう、人は「やるかやらないか」で「やる」決断を下したときにだけ結果を得ることができます。「やる」勇者にこそ幸運の女神は微笑む。
彼は勇者です。
ただ一方で、覚えておいてほしいのは、人は「やること」よりむしろ「やらないこと」によって、モラルに対する信頼を得ていくということです。
他人からのモラルに対する信頼は「××しない人」と思われること
たとえば「この人はお金を預けても盗まない人だ」とか、「他人の彼女と一室にいてもエロいことをしない人だ」とか「約束を破らない人だ」、「クラロワ以外のゲームに浮気しないプロ選手だ」といった「××をしない人」と他人に思われてはじめて、何か大事なものを預けてもらえるんですよね。
逆に「目的のために手段を選ばない人」ほど成功の近い場所にいる一方、他人からいまいち信頼されなかったりします。
自分の彼氏を使ってライバルを襲わせるとか、相手を壊すようなタックルをしかけるとか、クソみたいな訴訟を別のゲーム会社に対して行うとか、チーミングとか、代行とか、「やれば有利になるのはわかっているけど、ふつうやらないこと」をできる人ほど、実は成功の近くにいたりします。
上記はすべてアレですが、アレにはならないようなギリギリの手ってたくさんありますよね。
そして、それをするかしないかは時として、難しいですよねえ。
結果を取るか、手段の行儀良さを取るか。
どっちがいいというわけではないですよ。
行儀だけ良くて何も動かず、成功しない人生も微妙だと思いますし。
ただ、そういうモラルに対する判断を迫られた時「私はそれをしない」という価値基準をたくさんもっている人ほど、他人から信頼されるものだということです。
人、それを価値観というなり。
私は前澤社長のツイートをRTしない価値観を取りました。したかった。マジRTしたかった。100万円、ほっしー。
でも武士は食わねど高楊枝。涙をのんで、我慢する。
ワイ、群馬の百姓の子孫なれども、そういう価値観もあるってことで。
「金で自分の幸せは買えないが、他人の幸せを買うことはできる」
QUEENの映画『ボヘミアンラプソディ』の、取り巻きを集めた乱痴気パーティのシーンにて、「金で自分の幸せは買えないが、他人の幸せを買うことはできる」とフレディが言いました。
これ、お金持ちの寂しさ、お金で人を集めることのむなしさを端的に言い表していると思います。
フレディの取り巻きは、ご主人様が体調を崩しても心配しません。興味があるのはフレディのお金。そして顔色だけ。
ほんとうに彼の体を心配しているのはQUEENのメンバーと元奥さんだけでした。
お金は素晴らしい。でもお金だけでつながるというのは結局、そういうことなんだと思います。
自分の美意識として、フレディに憧れるし、同時にフレディにとってのブライアン・メイやロジャー・テイラー、そしてジョン・ディーコンになりたいとは思う。
でもフレディのお金に群がる取り巻きにはどうしてもなりたくない。娘にもなって欲しくはない。
誰かの良き奴隷ではなく、良き友でありたい。
私が迷いながらも彼のツイートをRTしなかった理由は、突き詰めればそういうことなんだと思います。それが俺のささやかな、美学。
他人にそうしろというわけではなく、自分の「他人の目を気にしたかっこつけ」を言語化すると、こういう事なのです。
ただ、もし前澤社長の配布金額がひとり1000万円を越えたあたりからは迷わずRTしたいと思います。速攻ですよ速攻。当たり前じゃないすか。
私には美学はある。ただし金額によるといったところです。
真面目な話、私のいちばんの美学は、「かっこいい話でオチをつけずに終わらせたら、さむい」ということかもしれません。
以上、よろしくお願いします。
ディスカッション
コメント一覧
最後の「真面目な話・・・」のところを読む前に、この人はどうしたっておふざけでしか終われないのな(笑)と思ったらその通りに書いてあったよ🤭
私もこのキャンペーンに対して、何か言語化出来ないモヤモヤしたものを感じていました。
そんな時にこのブログを拝見させていただき、自分の中にあった疑問が完全に氷解しました。
特に、人は【〜をしない人】というところで人を信用する、と言った下りでは僕の中に一つ新しい概念が生まれたような気さえします。
また一つ賢くなってしまったぜ…
私も、この【モヤモヤと言う名の誇り】を大切にしていきたいと思います。
余談ですが僕はリツイートしましたが外れました…
ツラミ
エメドラさんが偽者の前澤社長RTしててワロタ
申し訳ない。
いえ別に責めてる訳ではなくポン太さんがブログで信頼についてコンコンと説いてるのに、そういえばと思って笑えただけです
なるほど
非現実的ですが、リツイートした人全員に百万円だったら迷わずリツイートします。結局は自分の中での、周りからの目線と賞金獲得の勝算との兼ね合いですね。
とはゆえ今回のような社会的なレベルでのプレゼント企画、前澤さんだからこそできたコンテンツなんだとも思います。やっぱすごい。
そんなん迷わずRTしますわ!
否定とかじゃなくてみっともないことであると自覚した上でどこまで耐えられるか。わいの中のチキンレースですわ
やるおディスる流れ期待した
やるおを広めたい